=== 番外編 パタゴニアの花 ===

2015年12月、南米の南端パタゴニアで見た花を紹介します。

名は現地の呼び名と英語名(学名ではありません)です。

 

AMANCAY

(Sand astroemeria)    

 まばらにブッシュが見られる乾燥地に生えていました。

砂礫の地表からいきなり飛び出したように大きな花が咲いていました。ユリズイセンの仲間です。 

TOPA TOPA  (Lady’s slipper)

面白い形をした花です。現地名もトパトパという可愛らしい名がついています。英語名は淑女のスリッパ、歩き回ることをしない淑女にふさわしいスリッパですね。 

丘陵の草地でふつうに見かけられました。ゴマノハグサの仲間だそうです。


CAPACHITO  (Lady’s slipper)

 この花も英語名は淑女のスリッパです。

 同じ名でもこだわらないところがおおらかでいいですね。

 TOPA TOPAは可愛らしさ、こちらはおしゃれといった印象でしょうか。丘陵の草地でふつうに見られました。これもゴマノハグサの仲間だそうです。

PEREZIA  

(Fuegian edelweiss) 

青紫色のやや反り返った花びらとてもきれいでした。

英語名でエーデルワイスとありますが、ヨーロッパアルプスのエーデルワイス、日本のウスユキソウと似ているといわれれば似ているような…。どれも同じキクの仲間です。

林内や丘陵の草地に咲いていました。


ORQUIDEA PORCELANA (Magellan orchid) 

 名は陶磁器に似たランの意味になるでしょうか。英語名はマゼラン ランです。

 日本の野生ランにはない、しっかりした網目模様に新鮮さを感じました。丘陵の明るい草地に咲いていました。

PALOMITA (Dog orchid)  

英語名を訳すと「イヌラン」、どう見てもイヌとは結びつきません。純白の花びらの中心部に淡紫赤の斑点、清楚で上品な花だと思います。

南極ブナの林内で見つけました。


名称不明                 

丘陵の草地で咲いていました。滞在中多くは見かけませんでした。

ナデシコの仲間のマンテマに似ています。膨らんだガク(萼)の上に広がった白い花は、口が広がった壷のように見えます。

形が面白く愛らしい花です。

NOTRO  (Fire-bush)  

 英語名の直訳は、「火のヤブ(藪)」、「火の茂み」になるのでしょうか、深紅の花はなるほど火が連想されます。丘陵、山地のハイキング中、どこでも見られました。

氷河が後退したときに最初に生える木といわれています。

日本の東海地方以西にある常緑のヤマモガシの仲間です。