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キツネノカミソリ               (2018.8.11)

8月中旬~下旬、ヒガンバナより一月ほど早く咲きます。上水路の草はらや雑木林内では2,3株~数株がまとまって咲いているのが見られます。ヒガンバナの仲間ですが、その華麗さとは違う落ち着いた美しさを感じます。

ヨウシュヤマゴボウ          (2017.8.16)

 北米原産、明治初期に渡来した帰化植物です。6月~9月にかけて小さく白い花を房状につけます。緑色の果実が黒紫に色づくころ果軸や萼(がく)が赤紫色になり、果実が落ちた後の萼(がく)が赤い花のように見えます。秋が進むと葉も赤くなり上水路の草紅葉として楽しめます。なお、ヨウシュヤマゴボウは全草が有毒です。


クサギの花にクマバチ           (2017.8.19)

 葉を揉むと強い臭気があることから臭木(クサギ)の名があります。一方多数つける花には芳香があり、チョウやハチなどさまざまな虫たちが吸蜜に飛来してきます。羽音を立ててクマバチが花から花へと飛び回っていました。クマバチは約2cmもある大きなハチですが性質はおとなしく、不用意に触れなければ刺されることはありません。

タマゴタケ               (2017.8.22)

 真っ赤できれいなキノコです。地上に出始めは卵殻膜のような袋をかぶっています。その後袋を破って赤い傘が顔を出します。傘の大きさは10cm以上になりかなり目立ちます。例年、9月上旬に出ましたが、今年は天候が影響したのか、8月中に見られました。美味しいキノコだそうですが、似ている猛毒のキノコが有り、要注意です。


ガガイモ                 (2017.8.22)

 上水路に近い林の縁の草にからまって咲いていました。つる性の多年草です。長い毛が密生した毛むくじゃらの花の大きさは約1cmです。白っぽく見える花弁の淡紫色の筋がよいアクセントになっています。上水路では時折草はらが整備されるためか、見られる場所は限られています。

ヘクソカズラ                         (2017.8.29)

 気の毒な名ですが、その臭気を知ると納得してしまいます。でも、葉、花、実を潰さなければ匂いません。つる性の多年草で上水路のどこでも見られます。大きさ1cmの釣鐘状の花は中心の紅紫色に白い縁取りがおしゃれです。写真の葉の右下にある白い徳利状のものは虫こぶで、中にはタマバエの幼虫が入っています。


センニンソウヒラタアブ        (2017.9.2)

 日当たりのよい草はらや林縁に生えるつる性の半低木(茎の根に近い部分が木化している。)です。上水路ではふつうに見られます。つる性の幹は多くの枝を分岐し、草はらを真っ白な花で覆います。花には芳香があり虫たちを誘っています。晩秋の頃、羽毛状の毛(仙人のヒゲ)をつけた果実(そう果)は風に吹かれて飛んでいきます。

シラヤマギク               (2015.9.2)

 花期は長く8月から10月まで、上水路でふつうに見られます。高さが1.5mほどにもなる多年草です。茎は上部で多数分岐し白い花をたくさんつけます。花の大きさは2cm程で小さく、舌状花(花弁に見える)の数も少ないので地味な印象です。


ツルボ                 (2017.9.6)

 上水路の日当たりのよい場所でふつうに見られます。条件のよいところでは小さな群落になっていることもあります。散歩中は丈がやや低いため気づきませんが、ハチ、アブチョウなどいろいろな虫たちが吸蜜に飛来します。花の頃、花茎だけで葉がないものが多いようです。

イヌタデ                   (2017.9.6)

 子供の頃アカマンマの名で親しんだ草ですが、その花を意識したことはありませんでした。花の大きさは2~3mm、拡大して見ると花弁、雌しべ、雄しべが備わり立派でかわいらしい花です。畑の端ではよく見かけますが、上水路には少なくなりました。高さ30cmほどの一年草です。


ヒガンバナ               (2017.9.15)

名のとおりお彼岸の頃に咲きます。上水路ではふつうに見られます。花茎は葉を伴わず、いきなり地中から伸び、その先に数個の鮮紅色の花を放射状に開きます。花は長い雄しべと雌しべを花の外に突き出す独特の形をしています。花が枯れ落ちた晩秋に葉が伸びはじめ、翌年の春に枯れます。

ツルボブドウトリバ       (2016.9.20) 

 ツルボの花で変わった虫を見つけました。翅を開いた大きさは約15mm、細長い翅、腹と足に棘があります。よく見ると花に口のストローを伸ばしてます。ガの仲間でトリバガの一種ブドウトリバです。上水路の草はらの花で吸密するのを見ることができます。幼虫の食草はブドウ科のノブドウ,エビズル、ヤブガラシなどです。


イノコヅチクモ              (2017.9.20)

 イノコヅチの果実は秋が深まる頃、草むらに入るとズボンや袖に付く「ヒッツキ虫」の一つです。緑色の花が小さくてもしっかりと咲いていました。赤いアリのようなクモが花の間を徘徊していました。時々アブも飛んできます。花が閉じた後、外側の赤紫色の針状のものが反返って「ヒッツキ虫」の仕掛けになります。

アキノノゲシ            (2016.9.20)

 高さ2mほどになる1年草または越年草で、上水路では日当たりがよいところで普通に見られます。茎の上部は多数分岐し、その先に2cmほどの淡黄色の花をつけます。昼ごろに咲いた花は夕方にはしぼみます。茎の上部の葉は小さく縁にはぎざぎざ(鋸歯)はありませんが、下部の葉は大きく、羽状に裂けて同じ草の葉には見えません。


ナンテンハギ            (2017.9.20)

名の由来は葉が萩の葉(写真では分かりにくいです。)に似ているからだそうです。花の期間は長く6~10月末まで咲いています。上水路ではふつうに見られます。咲き始めの頃と晩秋は、濃い紅紫の花は目立ちますが、草が繁茂する頃は他の草に紛れて垣間見るようになります。


カラスノゴマヤマトシジミ                                  (2017.9.20)

 高さは約50cm、葉に隠れるように小さい黄色のかわいらしい花が咲きます。上水路では9~10月にふつうに見られます。花の作りは少し複雑で、通常の雌しべ,雄しべのほかに花から突き出て5本の仮雄しべがあります。仮雄しべの役割は、虫に効率よく花粉を託すためといわれています。ヤマトシジミは上水路でふつうに見られるチョウです。