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 <<  3月 小さな花の素顔  >>

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 < 春本番の前に咲く花を接写で撮りました 

    ホトケノザ          

 春先に畑の土を整える前、群落をつくり畝が一面赤紫色になることがあります。花の大きさは約2cm、茎の高さは約20cm、踊り子が手を前に差し出しているように見えます。次の2種と同様、オドリコソウの仲間です。

ヒメオドリコソウ          

ヨーロッパ原産の外来種です。花の大きさは約1cmでホトケノザに比べやや淡い赤紫色です。また上部の葉が赤茶色を帯びているのが特徴です。手を差し出したような花びら(唇形)に蜂がとまり筒の中にもぐるとき、上部にあるオレンジ色の花粉が蜂の背につきます。ミツバチはこの花粉を後ろ足に付けて巣へ運びます。


(白花)ヒメオドリコソウ

 白いヒメオドリコソウを見かけることがあります。突然変異なのか、別の種なのか判然としません。葉も緑色です。白い花の花粉(葯)は上記と同様オレンジ色です。淡く赤みを帯びた花は清楚な感じがします。この花は2年草です、翌年も同じ場所で見られるでしょうか。

ハコベ   

花びらが10枚に見えますが、1枚の花びらが基の付近で2つに裂けているためで、実際は5枚です。花の大きさは6~7mmです。雄しべの葯(中に花粉が入っている)が赤紫色でアクセントになっています。しばらくすると葯が割れ、淡褐色の花粉が出てきます。


スギナ(ツクシ)           

スギナはシダ植物の仲間で、胞子によって増え、胞子を作る茎がツクシ(土筆)です。ツクシは生長すると上部の整列した六角形の隙間が広がり、中の胞子を風などの衝撃で散布します。指で軽く弾いても煙のように散るのが見えます土筆はその愛らしい姿から春を感じさせてくれます。

ミツボシツチカメムシとハコベ      

ハコベを撮っているとき、視界に黒い背に白い斑点が三つ、白い縁取りのおしゃれな虫がいました。体長約5mmのカメムシの仲間で、細いイネ科の葉に止まっていました。ヒメオドリコソウにとまっているのを見たことがあります。

オランダミミナグサ        

 名のとおりヨーロッパ原産の帰化植物です。花の大きさは8mm程度で、茎の先に密集してつきます。この花は強く在来のミミナグサは圧倒されて少なくなっているようです。在来のものは茎が赤褐色を帯びている、花びらの先端の切れ込みが浅い、花の数が少ないなどの違いがあります。ハコベの仲間です。


ノミノツヅリ          

花の大きさは約5mmの小さな花ですが、接写してみると意外に立派でした。盛りには高さ20cmほどの分岐した茎の先に多数の花をつけます。でも足を止めてみる方は少ないでしょうね。名の由来は小さな葉をノミの衣(綴り)に見立てたそうです。

キュウリグサ       

大きさは約2mmの極小さな花です。上水路で普通に見られますが、散歩中は見落としてしまうかもしれません。ルーペで見ると淡紫色の花は観賞用のワスレナグサに似て美しく可愛らしいです。葉をもむとキュウリのにおいがするといわれていますが…。

ツメクサ       

細く尖った葉が鳥の爪似ていることからこの名があるそうです。花はノミノツヅリに似ていますさらに小さく4mmほどです。ノミノツヅリは雌しべが3個、葉は卵形に対し本種は雌しべが3個、葉は細長いなどの違いで区別できます。

ハナイバナ   

キュウリグサに似た淡い青紫色の大きさが2~3mmの花です。この花も上水路では普通に見られますが、色が淡い分気づきにくいかもしれません。花は茎の上下の葉の間に花をつけます。


ナズナ           

おなじみのぺんぺん草です。春の早い時期、野菜を作った後の畑で、栄養が豊富なためかよく育ち群落なることがあります。白い花の一つ一つは3mmほどの大きさです。アブラナの仲間の特徴で花びらは4枚です。花が咲き終わると雌しべが伸びて三味線のバチ状の果実になります。

タネツケバナ            

 名は種もみを水に漬け、稲を作る準備をする頃に咲くからだそうです。一つの花の大きさは3~4mm、アブラナの仲間で4枚の花びらは純白で清楚な感じがします。花の中央に見える小さな丸太状の雌しべは、花が終わるとその形で伸びて長い丸太状の果実になります。


ルリマルノミハムシとニリンソウ

 体長は4mmほどの小さなハムシの仲間です。ニリンソウに止まっていました。このハムシはタンポポ、アマナなど各種の花の花びらや花粉を食べます。白い花の上で青みを帯びた黒色で艶がある姿は目立ち、かわいらしいです。

ウグイスカグラ          

 1,2月頃、細々と上向きに咲いていた花も、葉が出る頃には下向きにたくさん咲くようになります。これからが本番です。寒い頃の花は濃い赤紫色でしたが、今は色がやや淡くなり春の花らしい色合いになりました。初夏の頃の真っ赤に熟した果実が楽しみです。