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ちむくい達を紹介します

(ちいさい)(むし)くさ)(いきもの)

写真(クリックして拡大)と文は宮元伸也さん

   << 3月なかば、ちむくい達が美を競っていました >>

〇ホトケノザ 2015.3.28

 再度の登場です。

 3月初めまでは細々と咲いていたこの花も、下旬になると春を楽しむかのようにたくさんの花をつけます。写真を撮るときは腰をかがめて多くの花からなるべく美しいものを選びました。

〇カラスノエンドウ  2015.3.23.

この花も再登場です。

カラスノエンドウの花は4月上旬くらいまでがよいでしょう。遅くなると茎にアリマキ(アブラムシ)がビッシリつき、なんとなく清楚感が失われます。

でもその時は「ちむくい」好きにはチャンスです。

テントウムシの成虫、幼虫がアリマキ食べる様子を観察することができます。


〇スギナ(土筆:ツクシ) 2015.3.31 

 スギナは広義のシダ類でトクサの仲間です。

ツクシはスギナの胞子をつける特別な茎です。ツクシの後を追って出てくる緑色のスギナは光合成を行い、ツクシとは地下茎でつながっています。ツクシの頭を指で軽く叩くと粉のような胞子が散って出てきます。

写真は小川水衛所跡付近で撮りました。

〇アマナ2   2015.3.31 

 花びら(花弁)が八重のアマナです。上水路以外も各所でアマナを見ていますが、八重咲きを見たのは初めてです。

久しぶりに上水路を上流の小平監視所方向へ散策途中で見つけました。

突然変異でしょうが、来年も八重が出現してくれるでしょうか、期待しています。

〇アマナ1  2015.3.28

上水路では、アマナを桜の花の前に普通に見ることができます。

野草観察ゾーン付近に小さな群落があり、日当たりがよいためか他の場所よりやや早く咲きます。

アマナの花は日当たりのていどや個体差で、上水路を通してみると割合長く楽しめます。

この写真は、比較的遅い左岸(北側)で撮りました。

〇カタクリ   2015.3.31 

 小平市内の上水路では、都立小平西高等学校付近で見ることができます。

実生で芽生えから10年程の歳月を経て、近年ようやく花が見られるようになったそうです。

 山のものと比べるとやや小ぶりですが、年々咲く花の数が多くなっているようです。


〇フデリンドウ 2015.3.16 

 日当たりのよいところに咲いています。上水路では春先に日が射し込むコナラやクヌギなど林下で見られます。右岸の秋に草を刈られた後地でも見つかることがあります。

 この花は日が陰ると花びらを閉じてしまいます。

今花の存在感は、春の柔らかな日差しはあってこそだと思います。

〇ニリンソウ 2015.3.28 

上水路では草地や林下でニリンソウの小群落が多く見られます。日向では3月上旬に咲き始めますが、サクラが終わる頃には群れて咲くたくさんの白い花を見ることができます。

ニリンソウの花は先に長い花柄の一厘が咲き、花柄の低いもう一輪は遅れて咲きます。白い花びらのように見えるのはガク

(萼)ですが、裏面が淡い紅紫色を帯びてなかなかきれいです。


〇シロバナタンポポ 2015.3.28 

 シロバナタンポポの分布は図鑑(*)によると関東以西になっています。数は少ないですが玉川上水路でも見られます。

 白地に黄色、地味ですがおしゃれな花だと思います。

過日、大阪へ行った折に公園で見たタンポポは、やはり白の割合が東京付近よりもずっと多く見ることができました。

図鑑(*)山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花

〇ウラシマソウ 2015.3.21

マムシグサやミズバショウと同じサトイモの仲間です。

変わった形の草ですが、地中の芋(球茎)から葉と花の茎を一本ずつ伸ばします。花は仏像の光背のようなもの(仏炎苞)に包まれ、花の先端から黒い糸状のもの(付属体)を長く伸ばしています。糸状のものは葉の上まで伸びて曲がり地面に到達しています。これを浦島太郎は釣り糸を垂らしている姿にちなんで名がつけられたそうです。


〇シュンラ  2015.3.25

 春蘭と書きます。名の通り3月から4月にかけて咲く春のランです。薄黄緑色の花は目立ちませんが、ランらしい形で美しいと思います。中央下の花びら(唇弁といいます。)には赤紫色の斑点のアクセントがあります。この斑点があることからホクロとかジジババとも呼ばれ親しまれています。

シュンランのツボミは前年の暮れごろに芽を出しています。

〇ヤマブキ   2015.3.28

 上水路では普通に見られます。

鮮やかな黄色の花が満開のとき、上水路で出会うとあたりが明るくなったかのようです。

また上水の堀に垂れるように咲くヤマブキは、日の光が当たると一層美しさが目立つように思います。


〇コブシとヒヨドリ               2015.3.25

 小川水衛所跡の近くに大きなコブシがあります。

 ここのコブシは純白ではなく花びらに赤紫の筋があります。

 インターネットで検索したところ同様のコブシは、小金井公園、新宿御苑にもあるようです。

 ヒヨドリはコブシのツボミが好物です。数羽が群れてついばんでいました。

ミズキの芽吹き  2015.3.23

 3月中旬から木々の芽吹きが盛んになります。

芽吹きは春を実感するだけではなく、さまざまな色や形の新芽を探してみるのも面白いと思います。

ミズキの新芽の鮮やかな緑と花を思わせる葉の展開を見るのをこの時期の楽しみにしています。

カエデ(種名は同定中)の芽吹き      2015.3.28

 芽吹きの頃の赤みはやがて緑色になり、秋には紅葉します。

 カエでは何度も色を楽しませてくれます。

 この形は鳥? 何に見えますか。